アラバマチズガメの基本情報
撮影協力:Endless Zone
学 名:Graptemys pulchra別 名:-英 名:Alabama Map Turtle
分 布:アメリカ合衆国南部(アラバマ州、ミシシッピ州のパール川水系、ルイジアナ州南東部、フロリダ州)甲 長:最大27.3cm
チズガメの中でもメスが大きくなるタイプのグループの一種です。
以前はギボンズチズガメが本種として流通したこともあるほどよく似ているようです。見分け方として、縁甲板の明色斑紋が太く縁取りのようになっているのがギボンズで本種は縁甲板の各甲板の中で細いリング状の斑紋になっている、というのがあります。
チズガメに特徴的な背甲の複雑なライン上の明色斑紋は、特に肋甲板でリング状になっています。頭部の目の後ろの明色部分は広く、そのまま後頭部で左右がつながり大きなマスク状になっていることも特徴のようです。
比較的流れがある河川に生息していますが、特にメスは深い場所を好んでいるようであると考えられています。
他のチズガメ同様に、食性は肉食が強く貝類などさまざまな底生生物を食べています。
産卵は4月から8月くらいまで行われ、年間に6-7クラッチを産むとされています。1回の産卵で4-6個を産み、2ヶ月ほどで孵化に至るようです。孵化した幼体は背中線のキールが棘状に発達し、背甲の後縁が鋸歯状になっています。
本種は先述したようにギボンズチズガメおよびアーンストチズガメとよく似ていて、以前は同種とされていました。そのため、絶対にアラバマチズガメ、という形での流通がほとんどなく、近年になってから少数が流通するようになったようです。
チズガメはCITES IIIでありアメリカ国内でも保護の対象になっているため、流通量はそもそも少ないため、本種も特に比較的高価で流通しています。
本種のようにメスが大きくなるチズガメって、突然成体のメスを見ちゃうと、ちょっと異様な感じがしてコワイんですよね...
しかし、あの大きなメスに果敢に迫っていく小さなオスたちを見ていると、なんだか勇気づけられちゃいますよ。
CITES 附属書III掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
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アラバマチズガメの飼育方法
飼育容器大きさによって60~120cmクラスの水槽や衣装ケースなど。
温度
25℃を下回らない程度に保温。夜間は20~21℃。ホットスポットは30℃
照明
紫外線入りのバスキングランプが必要
ろ過
できれば、外部式フィルターと上部フィルター
床材(底砂)
特に必要なし
容器内レイアウト
幼体時は背甲の高さの2倍以内の水深、成体時は20~30cm程度の水深の水場と完全に乾燥した陸地
餌
配合飼料でも良いが、餌付かない場合は貝類や甲殻類を与えると良い
基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法
※「飼育の基本情報」は「ミズガメ大百科(マリン企画)」「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。
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