- 通常と異なる塗装の「特別塗装機」とは?
- 【1】フィンエアー「マリメッコ」デザインコラボ
- 【2】 ANA「フライングホヌ」(ハワイ線専用)
- 【3】 ANA「Future Promise Jet」のエコデザイン
- 【4】JAL「DREAM SHO JET」は大谷翔平デザイン
- 【5】JAL「JALミャクミャクJET」
- 【6】JAL「ドンキーコング・カントリー オープン記念 JAL×ユニバーサル・スタジオ・ジャパン ジェット2」
- 【7】JTA「ジンベエジェット」「さくらジンベエ」
- 【8】天草エアライン「みぞか号」
- 【9】国内外航空会社の「ピカチュウ」ジェット
- 【10】ブリュッセル航空は特別塗装機が多い
- 【11】タイのLCC「ノックエア」は1機ごと違うデザイン
- まだある「世界で1機しかない飛行機」レアデザイン
- 【画像ギャラリー】乗れたらラッキー! 特別塗装機
通常と異なる塗装の「特別塗装機」とは?
世界の各航空会社が人気キャラクターや映画などとコラボレーションしたり、自国のアピールのために特別にデザインしたりと工夫を凝らし、機内までスペシャル感たっぷりの飛行機もある特別塗装機。機体のデザインだけでなく、機内の仕様や機内食まで通常と違ったりすることもあって、飛行機ファンにはたまりません。特別塗装機は、運航スケジュールがあらかじめ発表されていることもあるものの、ほとんどが不定期です。利用当日の空港で知って「当たった! ラッキー!」ということも多々あります。
なお、特別塗装機は期間限定であることが多く、それぞれの機体の運航状況は予告なく急に変更になることもあるので、くれぐれもご注意ください。
【1】フィンエアー「マリメッコ」デザインコラボ
フィンエアーは歴代「マリメッコ」とコラボレーションしてきた。最新のマリメッコデザインはエアバスA350で、日本にも飛来する
フィンエアーのエアバスA330型機(機体番号 OH-LTO)、A350型機(機体番号 OH-LWL)の一部機体にマリメッコ柄が塗装されているほか、機内で提供されるペーパーナプキン、ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスのアメニティーキットやブランケットなどもマリメッコのデザインで、フライト中もマリメッコの世界が体感できます。
フィンエアーの国際線長距離線、ビジネスクラスのアメニティーは、マリメッコとのコラボレーション
【2】 ANA「フライングホヌ」(ハワイ線専用)
全日空(以下、ANA)では、ハワイ線専用のエアバスA380型機「フライングホヌ」が3機あり、それぞれ異なるデザイン。「ホヌ」はウミガメを意味するハワイ語で、幸福と繁栄の象徴とされる神聖な生き物です。機体全体に描かれたホヌの親子が目印です。ANAがハワイ線で運航する大型機「フライングホヌ」は3機あり、それぞれデザインや色が異なる
機内も他の国際線と異なるリゾート仕様となっています。それぞれの機内でしか購入できないグッズもあります。
ANAのフライングホヌは機内も特別。紙コップなどもこの機体のみのデザイン
【3】 ANA「Future Promise Jet」のエコデザイン
ANAの特別塗装機「ANA Future Promise Jet」国内線仕様。ボーイング787-8型機
ANAのプロペラ機「ANA Future Promise Prop」は国内線で大阪(伊丹)、中部、福岡ほか地方路線を中心に運航されている
さらに、映画『スター・ウォーズ』とのスペシャルプロジェクトも。スター・ウォーズの特別塗装を施したデザイン、2024年11月現在、国際線で「R2-D2 ANA JET」(機体番号 JA873A)、国内線で「C-3PO ANA JET」(機体番号 JA743A)が運航されています。
※関連サイト
ANA FLYING HONU(フライングホヌ)
ANA Future Promise Jet & Prop
【4】JAL「DREAM SHO JET」は大谷翔平デザイン
日本航空(以下、JAL)も、さまざまな特別塗装機を運航しています。まず、アメリカのメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手と「日本中の夢に挑戦する若者たち」を応援するための「DREAM MILES PASS(ドリームマイルパス)」プロジェクト、そのプロジェクトシンボルとして、大谷翔平選手をデザインした特別塗装機「DREAM SHO JET」(機体番号 JA08XJ)が国内線で運航中です。
運航路線は、主に東京(羽田)-福岡、那覇線など。
JALの大谷翔平選手をデザインした特別塗装機「DREAM SHO JET」は国内線で運航する
【5】JAL「JALミャクミャクJET」
また、JALおよびグループ会社ジェイ・エア(J-AIR)では、22025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催を記念した特別塗装機を運航中です。国際線のボーイング787-8型機(機体番号 JA823J)と、国内線のエンブラエル190型機(機体番号 JA252J)があります。「JALミャクミャクJET」第1弾はジェイエア運航。大阪(伊丹)を拠点に国内線で運航する
JALミャクミャクジェットに乗ると紙コップが大阪・関西万博バージョン。
【6】JAL「ドンキーコング・カントリー オープン記念 JAL×ユニバーサル・スタジオ・ジャパン ジェット2」
さらに、JALと合同会社ユー・エス・ジェイ(以下、USJ)が、2024年12月11日に新たに「スーパー・ニンテンドー・ワールドTM」内にオープン「ドンキーコング・カントリー」を記念した特別塗装機「ドンキーコング・カントリー オープン記念 JAL×ユニバーサル・スタジオ・ジャパン ジェット2」(機体番号 JA245J)を、2025年1月14日より国内線に就航します。
「ドンキーコング・カントリー オープン記念 JAL×ユニバーサル・スタジオ・ジャパン ジェット2」(JALプレスリリースより)WIZARDING WORLD and all related trademarks, characters, names, and indicia are © & ™ Warner Bros. Entertainment Inc. Publishing Rights © JKR. Minions and all related elements and indicia TM & © 2024 Universal Studios. All rights reserved. © Nintendo TM and © 2024 Sesame Workshop TM & © Universal Studios & Amblin Entertainment TM & © Universal Studios.
さらに、ディズニーのコラボレーション下特別塗装機も、イベントがあるごとに登場しています。2024年11月現在、「JALファンタジースプリングス」(機体番号 JA622J)を運航中。
JALでは、上記の特別塗装機を含むフライトスケジュールを、JAL公式ホームページで、出発前日から確認することができます。
※関連サイト:JAL - 運航状況のご案内(国内線)
【7】JTA「ジンベエジェット」「さくらジンベエ」
日本トランスオーシャン航空の「さくらジンベエ」は青色の「ジンベエジェット」とともに国内線で運航中
機内のヘッドレストカバーや紙コップなどが特別仕様。機体下部に描かれているコバンザメ、空港で見られる飛行機を引っ張るトーイングカーの一部にも注目してみてください。
※関連サイト:JTA 日本トランスオーシャン航空 | ジンベエジェットとは
【8】天草エアライン「みぞか号」
天草エアラインのみぞか号は2代目。親子イルカが機体全体に描かれたデザインはインパクトある
みぞかは「かわいい」を意味する天草地方の方言。天草発着の路線のほか大阪(伊丹)-熊本線にも就航し、この路線ではドリンクに加えて季節によって異なる天草銘菓なども提供しています。
【9】国内外航空会社の「ピカチュウ」ジェット
機体に描かれたポケモンのキャラクターたち。「そらとぶピカチュウプロジェクト」に、国内外の航空会社が参加しています。スカイマークの「ピカチュウジェット BC1/BC2」(機体番号 JA73AB/JA73NG)のほか、台湾航空会社チャイナエアラインの「ピカチュウジェット CI」(機体番号 B-18101)、シンガポールの航空会社スクートの「ピカチュウジェット TR」(機体番号 9V-OJJ)、韓国の航空会社ティーウェイ航空の「ピカチュウジェット TW」(機体番号 HL8306)、インドネシアの航空会社ガルーダインドネシア航空の「ピカチュウジェット GA」(機体番号 PL-GMU)、そしてANAの「ピカチュウジェット NH」(機体番号 JA894A)「イーブイジェット NH」(機体番号 JA784A)です。
このプロジェクトとは別に、ソラシドエアのポケモン特別塗装機「ナッシージェット宮崎」(機体番号 JA803X)、AIRDO(エア・ドゥ)の特別塗装機「ロコンジェット北海道」(機体番号 JA607A)もあります。
国内の航空会社は羽田空港など、海外の航空会社もガルーダインドネシア航空以外は日本で見るチャンスがあるので、空港でぜひ探してみてください。
※関連サイト:そらとぶピカチュウプロジェクト
【10】ブリュッセル航空は特別塗装機が多い
海外にも、特別塗装機を多く運航する航空会社があります。ブリュッセル航空はベルギーを拠点とする航空会社です。ベルギーはもともと『タンタンの冒険』をはじめ、これまで数々の作品を生み出してきたマンガ王国で知られます。
ブリュッセル航空の特別塗装機、音楽祭トゥモローランドがテーマの「アマーレ」
主にヨーロッパ圏内で運航されています。ヨーロッパでは特別塗装機が珍しいため、もし見かけたらぜひチェックしてみてください。
【11】タイのLCC「ノックエア」は1機ごと違うデザイン
タイ・バンコクのドンムアン国際空港を拠点とする「ノックエア」はタイ国内線で運航されている
タイのLCC「ノックエア」の別デザイン。ジェット機のほかにプロペラ機もある
まだある「世界で1機しかない飛行機」レアデザイン
特別塗装機以外にも、「世界で1機だけ」というレアな飛行機があります。例えば、地域航空会社であるフジドリームエアラインズ(FDA)は、所有15機のうち、グリーンの2機を除き、その他はすべて機体の色が異なります。空港のカウンターや公式サイトで、その便の色が掲示されていて「今回はどの色か」という乗る楽しみも。
フジドリームエアラインズ(FDA)は所有15機のほぼ全機で色が異なるのが特徴
ニュージーランド航空が運航するラグビーのニュージーランド代表をモチーフにした「オールブラックス」デザイン
※記事の情報は2024年12月現在
※記事中の写真は筆者撮影(特記以外)