2. 手遊びをしてみよう!
「アルプス一万尺」や「げんこつやまのたぬきさん」と聞いて、わらべ歌や手遊びを懐かしく思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。今やすっかり影の薄い手遊びですが、地味ながら意外と盛り上がるもの。帰省などで小さな子どもたちに会う機会も多いゴールデンウィーク、子どもの頃を思い出しながら、今度はぜひご自分が教える人になってみてください。
でも、なぜ八十八夜に手遊びなのでしょうか?
「ずいずいずっころばし」の歌詞の謎をとく鍵は八十八夜にあり!
江戸時代、お茶は貴重なものでした
ずいずい ずっころばし ごまみそ ずい
ちゃつぼに おわれて とっぴんしゃん
ぬけたら どんどこしょ
江戸時代、将軍に献上する新茶を宇治から江戸に運ぶ「お茶壺道中」というものがありました。お茶壺道中に会った場合、大名でさえも道を譲らなくてはなりません。庶民は関わりにならないよう、戸をピシャッと閉めた家の中で、ネズミの声が聞こえるくらい静かにしていなければならない……それを子どもたちに教える歌が「ずいずいずっころばし」だった、というのがその説です。
わらべ歌は、リズムや音の豊かさが魅力ですが、その裏にはいろいろな意味が隠されていると言われています。お茶を飲みながらこんな話をしたら、大人でもびっくりしてしまうかもしれませんね。
3. 気持ちよく夏を迎える準備をしよう!
末広がりの8が重なる八十八夜は、次の季節、夏にむけて準備を始めるのによい日とされています。本格的な夏じたくはやはり6月1日の衣替えから、とお思いになる方も多いかもしれませんが、5月の方が気候は良いもの。
ガラスの器で飲む冷たいお茶もよいものです
子どもと一緒に、お掃除をしたり、洋服のチェックをしたり……器の入れ替えなどもおすすめです。
爽やかで軽やかなものに触れながら、来たる季節の楽しみを話してみてはいかかでしょう。特にお子さんは、前年の服がもう合わなくなっていることも多いですよね。大きくなったことを実感しつつ、子どもの日を迎えるのも喜ばしいことです。
生活から遠ざかり、ゴールデンウィークの間の一日としてサッと過ぎてしまう八十八夜。けれど、お茶や手遊び、夏じたくというように、日本の文化を味わうきっかけにできる日でもあります。
夏はすぐそこ。子どもたちと楽しい日をお過ごしください。
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