Win-Winの関係を築きたい
セミナーを継続してこられたモチベーションはどんなところにあるのかを伺うと、事業として採算がとれるように実施すること、さらに、8年も継続してこられた理由としては、セミナーで最高のパフォーマンスを出したいと思うことが、全て自分にもプラスになっているから、ということでした。例えば、「人前で喋る行為は、本当に自分を磨くことができること。ただ、喋りが上手くなるということではなく、伝えたいことを上手に伝える術を磨くことができます。」そして、先生というポジションを獲得することで、「仕事の幅が広がり、講師という肩書きが安心や信頼感を生むこと。」加えて、「セミナーの受講者は、同業のクリエイターの皆さんなので、知り合いになる最高の機会になり、毎回特別な出会いがあって、貴重な情報や刺激をもらえている。」ということです。
お話を伺っていて思うことは、田口さんにはセミナーを行う目的が明確にあるということでした。「Web業界において、Webディレクターの質の底上げをしていけば、クライアントにとっても、クリエイターにとっても、Win-Winの関係が築けます。」仕事を継続していくには、「なぜ、この仕事(事業)をするのか?」という質問に対して、自分の中に答えがあるかどうかということがキーポイントになると思います。
セミナーを始めたきっかけは?
「クリエイターを派遣する企業の教育セクションから、Webディレクションの先生を探しているけれど誰かいませんか、と連絡をもらって、結果的に自分が引き受けてしまったことがきっかけです。Webディレクターであっても、教えるほどの経験値があったわけではなかったので、受けた後に、必死で準備した記憶があります。とりあえず本屋に駆け込むと、その当時、Webディレクションに関する参考書が全くなくてびっくりしました。そこで、なにもないなら、逆に出来るかもと思いました。」経験が無ければ講師はできない、と思っていると、いつまでたってもできません。どんなに仕事ができる方でも、教えることを始める際は、誰もが初心者です。「それに、依頼がくるということは、そこには需要があるわけで、ビジネスチャンス以外のなにものでもないと思ったんです(笑)。」未経験からセミナー講師にチャレンジするには、ちょっとした思いきり(勇気)も必要かもしれません。
セミナー講師の仕事を、戦略的に本業に活かしている成功事例として、吉田さんと田口さんの活動をご紹介しました。お二人の考え方ややり方から、収入源を増やすヒントを得ていただけたら幸いです。