話し方・伝え方/上司・年上・年下との話し方

余計な仕事のかわし方とは? 無理な仕事を頼まれないための会話術

余計な仕事のかわし方を考えてみました。忙しい時期に限って、仕事を頼んでくる先輩や上司、そして同僚。無理な仕事を頼まれないための、上手なかわし方です。「出来ません」のひと言を言う前に、ちょっと試してみて下さいね。

執筆者:立川 亜美

余計な仕事のかわし方とは?

余計な仕事のかわし方

今年中にやってしまいたい仕事が山ほどあるのに、誰かに仕事を押しつけられそうになっていませんか? そんなときのうまい対処法を教えます。

気づくとカレンダーは残り一枚! 年末になると「年内までに……」という仕事が多くなりますね。一年のけじめ、新たな気持ちで新年を迎えるためにも、片付けておかなければならない仕事が増えてきます。気ぜわしさも手伝って整理がつかなくなり「あれも……、これも……」という感じになりませんか?

忘年会など夜のお付き合いも増えてくる時期なので、少し残業をして、ということも年末だと難しくなりまよね。でもやはり、すべてを「年内に片付けたい!」これが本音です。

ところが、そう感じているのは周りの人たちも同じ。なんとか今年中に仕事を片付けようと、つい誰かに頼みたくなってしまうもの。しかし、頼まれた側は大迷惑。自分のことで手一杯なのに、他の仕事を受け持つのはとても無理。こんな時「あぁ、うまく断れないかな~。頼まれないようにするにはどうしたらいいのだろう?」と考えてしまいませんか? そこで、無理な仕事を頼まれないための、うまいかわし方を考えてみました。
 
<目次>
 

同僚に仕事を頼まれた時のかわし方ポイント!

同世代、同じような立場の人に頼まれそうになった時、上司や先輩と違い、言いやすい立場や環境だったりで、つい「忙しいから出来ない」とストレートに言ってしまいがち。けれど、いくら言いやすくっても仕事先での関係。もう少し、うまいコミュニケーショントークはないでしょうか?

まず、頼んできている相手はどんな人か見極めましょう。 普段からよく仕事を頼んできたり、押し付けてきたりする人……この人達は常習犯です。いつものようにかわすしかありません。

でも、この時期だからこそ仕事が自分の手に負えず、手伝って欲しいというような人もいます。常習犯でない彼らに対しては、いきなり断る言葉ではなく、ひと言声を掛けてみましょう。「お互い忙しいですね!」と。このひと言で相手は自分の忙しさをわかってもらえたと感じます。

ただし言い方には要注意! 「私だって忙しいんだから……」という気持ちが前面に出てしまうようだったら逆効果です。「私も忙しい!」という気持ちはちょっと横に置いて、「あなたは忙しくて大変ですね」という気持ちを入れながら「お互い忙しいですね~」と言いましょう。この言葉で、相手のことをねぎらいながら、自分も忙しい、ということを上手く伝えられます。大事なのは、しっかりと相手の目を見て伝えること。あなたも忙しいけれど、実は私も忙しい、ということをさりげなく伝えてから「受けられない」「出来ない」と伝えれば、相手は無理強いしてこないと思いますよ。
 

上司・先輩に仕事を頼まれた時のかわし方ポイント!

自分の仕事で手一杯! もう、これ以上は無理なんだけど……どうやって断ればいいのか?

自分の仕事で手一杯! もう、これ以上は無理なんだけど……どうやって断ればいいのか?

同僚に対しては、いざとなればはっきりと断ってしまえばいいですが、上司や先輩となるとそうも行きません。上手にかわせないと、自分の仕事がどんどん増えてしまうことになりかねません。何か、うまい対処法はないでしょうか?

上司や先輩に対して、同僚のようにお互い忙しいからと逃げられません。だからこそ、自分の仕事で手一杯のときには、これ以上は受けられないことをきちんと伝えること。しかたがないと安請け合いをしてしまうと、かえって仕事が進まずに周りに迷惑をかけてしまう危険性も。自分が出来ることの限界を考えて、断わるべき仕事はちゃんと断る勇気が必要です。

こんな時はまず、頼まれそうになっている仕事が緊急かどうかを確認しましょう。先輩や上司からの仕事だと、何よりも優先すべきことを頼まれることもあります。今の自分が持っている仕事と比べてどちらを先にすべきなのか、緊急度と重要性を尋ねてみるといいでしょう。
 

自分のキャパシティを考えて受ける

先輩や上司があなたに仕事を頼むのは、それなりの理由があるはずです。頼みたい仕事があなたに向いている、あなたに頼めば早く処理してくれる、というように先輩や上司から認められて頼まれていることも少なくありません。そうかどうかはあなた自身が一番わかるでしょう。

もし「あなたに是非、頼みたい!」ということならば、自分の仕事のキャパシティを考えて、出来るだけ受けるようにしましょう。会社としてそれが一番効果的だからです。仕事を頼まれる時は、よく自分の仕事との兼ね合いを考えて、あとで出来ないということがないように充分に気をつけて。結局出来なければ逆効果。無理は禁物です。

もし、どうしても引き受けるのが無理だと判断したら、自分に仕事を頼もうとしてくれたことに対してお礼を言い、今、受けてしまう方が迷惑をかけてしまうことを伝えましょう。「ぜひ次の機会を!」と付け加えることも大切ですね。
 

どうしても、受けられない場合は?

うまくやりくりできるかな? いくら上司の頼みでも無理なものは無理だ。

うまくやりくりできるかな? いくら上司の頼みでも無理なものは無理だ。

先輩や上司も様々です。なかには、自分の出来る仕事を部下に押し付けてしまおうという人たちもいるでしょう。こういう先輩や上司からの仕事を、頼まれないようにうまくかわすことは出来るでしょうか?

どこかで理不尽なのはわかっていて、無理を言っていることが多いので「忙しいので出来ません」という理由は、彼らには受け入れてもらえません。まず、緊急の仕事かどうかを尋ねて、期限を確認し、状況を聞いてみることです。始めから「忙しい」「出来ません」と言ってしまうより、一度、話をきちんと聞くという姿勢をとることが大切。もしも自分のことを認めていない! と逆ギレされてしまうと、無理難題をあなたに強いてくることになるかもしれません。

相手の話をしっかり聞いてから、「申しわけありません。今、どうしても他の仕事を受けられないので、こちらが片付いたときにまた伺います」と言いましょう。自分の依頼したことに対して、きちんと対応してもらえるとそれほど無理を言ってこなくなるはずです。しかし、本当に何もわからず無理難題を言ってくる上司ならはっきりと「NO」を言うことも大事ですよ。

年末に向けてあなた自身、まったく余裕がないほど忙しいかもしれません。でも、「出来ません」のひと言を言う前に、ちょっと考えて試してみて下さい。あなたが、すっきりと来年を迎えるために……。


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